今、担当している企業レッスンで、来年、自由にカリキュラムが組める時期があるので、学生たちに何がやりたいか聞いてみたところ、
「会話がやりたい。日常会話!」
と間髪入れずに力強い答えが返ってきて驚かされました。
なぜなら、彼らは数年前から日本の企業で、素晴らしい専門スキルと日本語力を活かして働いてきた上級レベルの学生たちだからです。
彼らの学習意欲に応えなければと、どのような会話練習を行うか、早速考え始めました。
中級以上の会話練習をする際、自分で考えたタスクを行うことがよくありますが、既存の教材からヒントをもらうことも多いです。
そこで、ネットで教材リストを探してみたところ、彼らにぴったりな教材が見つかりました。
『日本語文法ブラッシュアップトレーニング』です。
今年9月に出版された会話教材です。
中上級話者に見られる基礎的な文法のミスについて、細かい項目ごとに練習できるようになっています。
著者の長年の経験が活かされた素晴らしいテキストだと思います。
中上級以上の学習者でも、N 5、N 4、N3レベルの発話ミスはもちろんあります。
そのことを自覚している学生も多く、
「会話が難しい」という声をよく聞きます。
「日本人と同じように日本語が話せるようになりたい」
企業レッスンでN 1を取得している非常に流暢な日本語を操る学生の言葉です。
現状に満足せず、常に目標を掲げて努力し続ける学生の姿に、教えられることばかりです。
数年に渡り、ひとりで教えてきたこのレッスンもあと数ヶ月で終了です。
残りの期間で彼らの日本語力が伸びるように、私も精一杯、教えたいと思います。
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