10月から新たな機関でオンライン授業を
担当しています。
現在、対面授業とオンライン授業の比率が半々くらいになりました。
新型コロナウィルスの影響を受け、昨年から始まったオンライン授業ですが、ようやく慣れてきました。
と同時に、オンライン授業で大切にしな
ければならない点が明確になってきました。
もちろん、パワーポイントなどの基本操作は大切です。
その上で、何より大切なのは授業の進め方、そして、学習者とのコミュニケーションだと思います。
対面と違い、直に会うことなく、始まるオンライン授業。
学習者同士も直に会えないまま、授業が進んでいくことも多いです。
対面授業では、学習者同士が打ち解けて、リラックスした雰囲気を作り上げてくれることも多いですが、オンラインではなかなか難しいです。
そのため、教師が雰囲気づくりを意識的にしていかなければなりません。
語学の授業はまず学習者に、リラックスして、間違えてもいいからたくさん話そうと思ってもらわなければ、始まりません。
教師が楽しい雰囲気を作ること、学習者同士をさりげなくつないでいく気配りが必要だと思います。
また、対面と違い、しっかり指名して発話させることが大切です。
もちろん、少人数の場合は全体に問いかけることもありますが、基本は指名します。
オンラインでは、他の学習者と発話が被ることを恐れ、学習者は消極的になるからです。
教師がメリハリをつけて、雰囲気が弛緩しないように、発話を促していく必要があるのです。
また、オンラインは対面より時間がかかり、教案の時間とズレが生じることが多いので、常にどこを削るか、考えながら授業をしなければなりません。
せっかく作った教材だからと、全て詰め込むのは教師の自己満足にすぎないと思います。
このように、オンライン授業は対面授業に比べ、より細やかな配慮が必要になるので、終わった後、疲労感をおぼえますが、それが当たり前なのだと思います。
パワーポイント教材は凝ろうと思えば、いくらでも凝れると思いますが、まずは授業をテンポよく進められるようになること、学習者の発話を最大限引き出すことを目標に、授業の改善を図っていくことがいちばん大切です。
パワーポイントを教えるのではなく、パワーポイントで教えることを意識しなければなりません。
これはオンラインでも対面でも同じだと思います。
オンライン授業は教師にとって学べることがたくさんあり、またそれが対面授業にも生きてくるのでおもしろいです。