いよいよ明日に迫った日本語能力試験。
今回、N 3、N 2、N 1と別々のところで日本語能力試験対策の授業を担当していました。
真剣に取り組む彼らの姿を見るにつけ、私もしっかり教えなければと身が引き締まる思いでした。
どのクラスも試験対策の授業が進むにつれて、文字・語彙、文法、聴解に関しては、目に見えて伸びが見られました。
学生の努力の賜物だと思います。
しかし、読解に関しては、なかなか成果が出ず、悪戦苦闘する学生も見られました。
読解は漢字圏の学生にとっては有利に働くことが多い科目ですが、非漢字圏の学生にとっては泣きどころになることも多いです。
そんな読解対策の授業で、
先生は日本人だからわからない
と、ある学生に言われました。
解き方のコツを教わって、その通りにやったからといって、スムーズに解けるとは限らないという意味です。
その学生の話を傾聴しつつ、クラスの他の学生にも読解に対する悩みを聞きました。
他のところで教えているN 1を目指す学生たちから聞いた読解を解くときに気をつけている点も紹介しました。
今回は読解に限らず、意識的に学生の試験に対する不安や勉強法、解くときに気をつけていることなどを聴いて、他の学生と共有するようにしてみました。
これもピア・ラーニングと言えるのではないかと思ったからです。
学生の考えを知ることは私にとっても勉強になりました。
試験対策の授業ばかり教えているわけではありませんが、まだまだ教える上での課題は尽きないと改めて感じています。
何はともあれ、明日の試験。
学生たちが自分の実力を発揮できることを祈るばかりです。