『日本がわかる、日本語がわかる ベストセラーの書評エッセイ24』

2019年に発売されたN 1レベルに対応した上級日本語教材です。

ずっと使用してみたいと思っていましたが、今回、学生の希望で、教えるチャンスが得られました。

このテキストは読解文の素材がとても興味深く、魅力的です。

また、反転授業のためのワークシートをダウンロードすることができるのが素晴らしいと思います。

早速、ピアリーディングを取り入れた読解活動を行うため、事前に個々の学生に課題を与え、授業までの宿題としました。

学習意欲の高いクラスで、全員しっかりやってきたので、反転授業の特質を活かした読解活動をすることができました。

考えてみれば、このレベルのメインテキストを使用するのは久しぶりです。

読解文のレベルが高いので、読み応えがあり、教師も勉強になります。

昔、同レベルだと感じるテキストを旧1級合格者ばかりの留学生クラスで教えたことがあります。

『上級日本語教科書 文化へのまなざし』です。

学校の指示で学生に教師役をやらせる授業を行いました。

テキストの読解文を各学生に割り振り、文をよく読み、語彙や文型の意味を調べてくるのを宿題としました。

授業当日、学生は教師のように前に出て、他の学生に音読させながら、学生からの質問にも答えていきます。

このテキストの読解文もレベルが高く難解なので、これを学生が教えられるだろうかと、やる前は不安に思いました。

しかし、全員、漢字圏の学生だったこともあり、見事に教師役をこなしていて、感動した記憶があります。

もちろん、教師もしっかり準備し、教師役の学生が他の学生の質問に答えられなかったときに代わりに答えたり、突っ込んだ内容確認の質問をしたりします。

反転授業はどのレベルでも取り入れることができると思いますが、特に上級レベルの授業で行うと、学習者が主体的に学べる授業をスムーズに行うことができます。

教師主導で行う授業より、教師も学生も楽しみながら、授業をつくることができると実感しています。

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