私は中学、高校の6年間、バレー部に所属していました。
強豪チームではありませんでしたが、毎日、朝と放課後の練習があり、日曜日や長期休暇も練習がありました。
練習はひたすら地味なものでした。
筋トレ、ランニング、パス、サーブ、レシーブ、アタック、ブロック。
ボールを使わず、型を体に叩き込む練習もありました。
楽しいと思える試合形式の練習にかける時間はあまり多くなかったです。
そして、試合。
練習試合、本当の試合。
私はピンチレシーバーでしたが、たくさんの試合に出してもらいました。
試合を通じて、実感したことは、練習以上の力は試合では出せないということです。
同じくらいの力が出せたら、上出来なのだと実感しました。
そう考えると、ただ漫然と練習していてはダメなのだと、あるときから感じるようになりました。
ただ与えられた練習を何となくこなすのではなく、一つ一つの練習の意味を自分で考えた上で、今の自分への課題を達成すべく、練習に臨む。
また、イレギュラーな対応ができるように、あらゆる場面を想定した上で、練習することもとても大切。
練習していないことは試合ではできないのです。
そして、試合でいちばん大切なことは相手チームを知ることです。
どんなアタッカーがいるのか、得意なコースは。
チームの得意な攻撃パターンは。
チームの癖は。
チームの弱点は。
これらを踏まえた上で、試合に臨みます。
試合は予想外に楽に勝てることもあるし、格下だと思っていた相手に負けることもあります。
途中までいい流れで勝っていたのに、油断から生じるミスで、一気に流れが変わり、劣勢に立たされることもあります。
最後の最後まで気を緩めてはいけないのです。
そして、勝つにしろ、負けるにしろ、試合後に反省すること。
その反省を次回に生かすべく、明日からの練習に望むことが何より大切です。
ここまで書いてきた内容の「練習」を「授業準備」、「試合」を「授業」、「相手チーム」を「学生」に置き換えて考えると、ある意味、日本語教師の仕事と同じだなと思いました。
もちろん、授業に「勝ち負け」はありませんが。
尊敬するバレー部のコーチが言っていた忘れられない言葉。
「練習で笑うやつは試合で泣く」
この言葉をいつまでも忘れないようにしたいと思っています。