ベトナム人学生の気持ち

日本には多くのベトナムの留学生や技能実習生がいます。

新型コロナウィルスの感染拡大は、彼らの生活にも深刻な影響をもたらしています。

そのせいもあり、日本におけるベトナム人の犯罪のニュースを目にする機会が増えました。

このことをベトナムの学生たちはもちろん知っています。

授業で私から話題にすることはありませんが、学生からこの話が出ることがあります。

「同じベトナム人として恥ずかしい。」

「全てのベトナム人が悪いことをするわけではない。ベトナム人は本来、優しい性質の人が多いのだから。」

彼らの意見です。

報道を見た、見ず知らずの日本人に差別的な態度をされて悲しかったと言う学生もいます。

それを聞いて、かわいそうだとは思いません。
それが「海外の洗礼」だからです。

私自身、海外に住んでいるとき、日本人だという理由で、差別的な態度を取られたり、ひどいことを言われたりしたことが何回もあります。

言われたときは悔しくて悲しかったですが、海外で生活しているんだから、乗り越えなければならないと強く思いました。

彼らも海外生活を通して、このことはわかっていると思います。
それでも、言葉にしたい気持ちは痛いほどわかります。

「外国人に接したことのない日本人は偏見を持つかもしれない。知らないことが偏見につながるから。
でも、外国人を知る人は皆、わかっている。全てのベトナム人が悪いわけではないと。海外に住んでいる日本人だって、犯罪を犯す人はいる。どの国の人も同じ。いい人もいれば、悪い人もいる。」

学生にはこのような言葉をかけています。

日本語教師で外国人に偏見を持ったり、外国人を差別したりする人はいないと思いますが、全てのことに偏見がないかと問われると、「ない」と言い切れる人は少ないのではないかと思います。

私も言い切れません。

人は知らないことに対して偏見を持つ生き物だからです。

そう考えると、視野を広げて、いろいろなことを「知る」ことが大切なのではないかと常に自分に言い聞かせるようにしています。

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