初級から上級レベルまで、日本語教育の会話教材はたくさん出版されています。
いかに効果的に、そして楽しく会話練習をさせるか、考え抜かれた活動集を見るのが大好きです。
素晴らしいテキストはたくさんありますが、最近、中上級レベルで使用しているのは『会話の授業を楽しくする コミュニケーションのためのクラス活動40』。
昔、留学生クラスで使用したことがあるテキストですが、久しぶりに使っています。
このテキストには、自分では考えつかないような興味深い会話練習がたくさんあります。
活動の手順、例、押さえるべき点、フィードバックの仕方なども詳しく載っており、教師にとって非常に勉強になります。
学生にとっても、楽しく練習しながら、コミュニケーションについて深く学べる、また、自分自身について新たな発見ができるテキストです。
ひとつ例を挙げると、「私の自慢」という活動があります。
文字通り「自慢」するのではありません。ユーモアを交えて、どんなことでも自慢できることを学びます。
例を見ると、こういう話の持って行き方は、実際によくしていると気づかされ、ここに着目するのはすごいと思わされました。
私もひとつ考えてみました。
真っ先に浮かんだのは「動物と私」。
以前、カラスが空から舞い降りて、頭に止まった話を投稿しましたが、これ以外にもびっくりした経験がたくさんあります。
動物園でオランウータンの檻の前に行ったら、オランウータンと目が合い、その直後。素早い動きでフンを掴み、私めがけて投げてきました。さっと身をかわしながら、たくさん人がいるのに、なぜ私に?と呆然としました。
カラス、オランウータン、そして、他の経験の数々をシートに記入して、最後に自慢できる点を考えたとき、浮かんできたのは「動物に関心を持たれること」でした。
それまでは「なぜか動物に攻撃されやすい」とネガティブに捉えていたことが、表現を変えるとまるで違ってきます。
これは新発見でした。
来週、授業でこの活動をする予定ですが、学生の発表が楽しみです。
学生にも「新たな発見」をしてほしいなと思います。