「でかい」の機能は?

最近、複数の授業で、この語彙を教える機会がありました。

「でかい」は俗語なので、どんな場面で誰に使うのか、しっかり教えなければなりません。

また、基本的には男性が使う言葉だと思いますが、言葉は生き物。
学生に聞いてみると、女性が使っているのを聞いたことがあると言われました。

そこで、自分のことを考えてみると、大きい物を見て驚いたときなどに、使ったことがあることに気づかされました。

ただし、使わない女性も、もちろんいるでしょう。

反対に、「そうかしら。」の「〜かしら」は女性らしい柔らかさを感じさせる表現ですが、私は使用しません。

「そうかしら」と柔らかく発話してから、この説明をすると、いつも学生に笑われるので、正しく理解できたと確認できます。

語彙を教えていると、「使う人もいるけれど、自分の口からは出てこない語彙」、または、その反対の語彙に気づきます。
文型も同じです。

日本語を教えるためには、自分の使っている日本語を分析していく作業も必要になると常々、思っていますが、この作業は、自分自身を知ることにつながるので、非常におもしろいです。

学生を見ていても、日本語が上達するにつれて、学生の個性に合った文型や語彙を使用し、「自分の日本語」が形成されていきます。

言葉は個性を表すもの。

外国語でそれが表現できるように、導いていくのも日本語教師の役割だと思います。

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