スピーチ発表の指導を多く行ってきました。
さまざまな経験を経て、今の私がたどり着いた指導法について書きます。
これが正解だとは思っていません。
まだまだ私も道半ばです。
スピーチ発表で聴衆を惹きつけるためには、声の大きさ、間、スピード、メリハリ、目線、笑顔などが重要です。
これは母語でスピーチをする際も同じですが、まず、これらの点を確認します。
そして、外国語でスピーチをする際に重要なのは発音、アクセント、イントネーションです。
ただし、複数の学習者を同時に指導しているときに、発音に難のある学習者を徹底的に指導すると、萎縮してしまいがちなので、発音矯正はポイントを絞り、行います。
また、その場で直せても、すぐに元に戻ってしまうことも多いです。
上記の理由と、スピーチ指導は予想以上に時間がかかるものですが、十分な練習時間が取れないことが多いことから、私はできるだけ録音するようにしています。
録音するのは私の声です。
学生のスマホに私が代わりに読んだスピーチ原稿を録音し、うちで何度も聴くこと、できれば、シャドーイングを行うように指導しています。
その際、私の発音、アクセント、イントネーションを真似するように伝えます。
録音を聴いて学生が自習した後、スピーチ発表の練習をしてみると、全員ではありませんが、以前より発音やアクセントが正確になっている学生もいるので、効果はあるのではないかと感じています。
もちろん、発音指導は毎回の授業でも地道に行わなければならないと思います。
自分がカリキュラムを作成できる授業では、中級以上のレベルになっても、初級の発音教材を使用して、基礎を地道に練習させることもあります。
また、それ以外にレベルに合ったシャドーイング教材も使用するようにしています。
発音指導はいつまで経っても私にとっては難しいのですが、だからこそ意識して指導していかなければならないと肝に銘じています。
スピーチ発表の指導は、発音指導のいいチャンスだと思います。