就労外国人に対する会話練習は、現場で求められる丁寧な日本語、敬語、
婉曲表現などを練習することが多いです。
これらの日本語はN 4レベルまでにひと通りでてきますが、実際に使いこなすのは
N 4合格者でも、さらに練習が必要になることがほとんどです。
丁寧な日本語は外国人にとって、大きな武器になるので、しっかり練習して、
定着を図ります。
では、その先の日本語は?
「先生、友だち言葉を勉強したい、世間話ができるようになりたい。」
丁寧な日本語をたくさん練習し、
定着したN 2合格レベルの就労外国人
から、このような声が上がりました。
バイト先などで知り合い、友達になった日本人と話す機会がある留学生とはまた違う意味の「友達言葉」であり、「世間話」です。
職場で関わる日本人と、相手との関係性に合わせた日本語が使えるようになり、距離が近づくにつれ、フランクな
日本語を使うのも自然な環境になる。
日本人と同じです。
このレベルになると、学生自身が「友達言葉」と、それに伴う「自然な相槌表現」の難しさを実感し始めます。
これまでも、世間話をする練習や、相槌の練習などはしてきましたが、カリキュラムに余裕が出てきたこともあり、
テキストの使用を考えてみました。
そこで思い出したのが、昔、留学生クラスで好んで使用していた
『ロールプレイで学ぶ 中級から上級への日本語会話』
多様な場面のロールカードがたくさんあり、モデル会話も載っています。
中級から上級まで、レベルに合わせた
会話練習が可能です。
まず、学生にロールカードを渡し、ペア練習をさせる。
代表ペアに発表させる。
その後、使用してほしい語彙や、表現、文型を紹介する。
再度、ペアで練習させ、発表させていく。
最後に、モデル会話を音読させる。
このようなやり方で使用していました。
調べてみると、新版も発売されています。
久しぶりにこのテキストを用いて、
学生のレベルに合わせ、アレンジを加えたりしながら、会話練習をしてみようかと考えています。