卒業前の学生の気持ち 2020年3月5日

日本語学校の卒業式が近づくにつれ、
学生たちは落ち着かなくなります。

慣れない異国の地で苦楽を共にしてきた
クラスメイトは彼らにとって、
非常に大きな存在です。

特に、地方の学校では、卒業後、様々な土地に進学していくので、別れが寂しく、心細くなるようです。

そして学校との別れも名残惜しく感じる学生が多いです。

そんな学生たちとの卒業前の最後の授業は教師にとっても特別であり、いつまでも心に残ります。

最後の授業は教師と学生で、自然に
「振り返り」を行うことが多いです。

昨年4月から新しい学校に移り、1年間
教えたクラスの授業も無事に終わりましたが、やはり互いに振り返りを行いました。

「先生、私たちのクラス、どうだった?
楽しかったでしょ?」

笑顔で感想を求められました。

感想を述べてから、負けじと私も、

「私は注意するとき、厳しかったでしょう?後で反省することもありました」と
聞くと、意外な答えが返ってきて、驚かされました。

今まで、いろいろな学校で多くの別れを経験してきましたが、いちばん印象に
残っているのは担任をしていたクラスの
最後の授業です。

正直、大変なことも多く、その分、
学生との関わりも密なクラスでした。

その学校の方針で、担任の最後の授業は
学生一人ひとりに学校生活の振り返りをさせ、発表をさせました。

もっとちゃんと勉強すればよかった。
これからは頑張ります。

そんな感想が多い中、ある学生が私に
ついてコメントをしました。

担任としての私に対する感想とアドバイスでした。

びっくりしましたが、私のことを思って
言ってくれているのが伝わってきたので
思わずメモを取り、他の学生の意見も聞いて、更にメモを取りました。

あ、立場が逆転していると、後で苦笑
しましたが、素直な気持ちが聞けて、
ありがたかったです。

「振り返り」は学生だけでなく、教師も
行わなければならないと思います。

学生に授業や教師に対する評価を書かせる学校もあります。

反省を次の新たな学生たちの授業に
生かしていくためです。

学生は教師にとって「偉大な先生」
です。

卒業後、多くの学生たちは日本人とともに学ぶという新たな試練に立ち向かうわけですが、ある意味、いちばん大変な日本語学校の日々を乗り越えてきた学生たちなら大丈夫だと信じ、さらにたくましくなってくれることを願ってやみません。

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