授業にゲームを取り入れると、学生は喜びます。
私も時々、ゲームをします。
例えば、状況可能の「(動詞)ことができます」を使ったゲーム。
学生を一人、前に出し、場所の絵カードを見せます。他の学生には見せてはいけません。
学生は他の学生に、その場所を当てるヒントを、
文型を使って言います。
学生→「ここで、本を借りることができます。」
他の学生たち→「図書館!」
当てる学生は先を競って、答えを言いたがるので、積極的に
取り組みます。
間違えた答えを言って、笑いが生まれたりします。
教師も一緒に楽しみますが、注意しなければならないことが
あります。
「ゲーム」といっても、練習のためであり、その文型が使えるようになるために行うのですが、ヒントの文型を言い終わらないうちに、他の学生が答えを言うことがよくあります。
学生→「ここで本を読む…」
他の学生→「図書館!」
ヒントの文を聞いてから答えてと、指示を出しても、待っていられないのです。
こういうときは、答えが出てからでも、ヒントを出した学生に、もう一度、全文を言わせて、みんなで確認します。
「盛り上がるイコールいい授業だと単純に思ってはいけない。」
新人のとき、ベテランの先生がこのようなことをおっしゃっていて、今でもずっと心に響いています。
特に、新人の頃は、学生が「盛り上がる」と、うれしくなるものですが、活動の目標を忘れてはいけません。
今回の例だと、文型を使ってヒントを出すことが目標なので、そこを達成してこそ、ゲームの意味があるのです。
学生にもそこを意識させること、なるべく多くの学生にヒントを出す役をさせることが大切になってきます。
他のゲームも同じです。教師は常にゲームの目標を意識し、
学生を目標達成に導くようにしなければなりません。