長く教えている日本語のクラスで、講義形式で教える授業が始まりました。
授業時間全てを費やすわけではありませんが、私にとっては新たな挑戦です。
テキストに沿い、決められた範囲を教師主導で教えていきます。
学生は受け身になります。
自身の経験を振り返ると、このようなスタイルの授業や大学の講義があまり好きではありませんでした。
熱心に聞いていたのは、次の2つの条件を満たしたとき。
自分が興味のある分野であること
教師がポイントを絞り、わかりやすく、
また、情熱的に教えてくれること
今回、教えている内容は彼らの目指している分野です。興味はもちろん、意欲もあります。
問題は2つ目。私の教え方です。
テキストのどこに力点を置き、わかりやすく、学生を惹きつけながら、教えていけばいいのか。
まだまだ模索中です。
オンラインレッスンに切り替わるタイミングと、このスタイルの授業のスタートが重なったこともあり、毎回、反省点ばかり残りました。
そして、対面授業に戻り、教えてみると
学生の雰囲気が直に伝わることに助けられることに気づきました。
講義形式で進めながら、時折、学生に質問を投げかけたり、学生の経験を話させたり、自分の経験を交えたりしながら、笑い合う時間も生まれました。
教師主導で行う授業でも、学生に話させたり、考えさせたりする時間を挟んでいくことは可能であるし、そこで能動的な姿勢が生まれるのだと感じました。
学生に発話させることなく、教師主導で惹きつけるという授業を受けたことが
ありますが、対象者が外国人であることや、教えている分野の特性を考えると、やはり学生を受け身に終始させるより、
少しでも通常の授業に近づけたほうが
互いにやりやすいのではないかと思っています。
とはいえ、まだまだ模索し続けなければなりません。
このような授業をすることになるとは、
日本語教師になった頃は夢にも思わなかったので、貴重な経験ができることに感謝したいです。