ストーリーテリングの活用法 2019年12月22日

タスク教材などに「ストーリーテリング」があります。

マンガのように、4コマとか、8コマくらいのストーリーが絵で描かれていて、
それを見て日本語で話す練習です。

受け身や使役受け身、やりもらい補助動詞などの文型のタスクとして使ったり、
会話練習として使ったりします。

初級から上級レベルの学生まで幅広く
使用できます。

学習者は初級後半レベルから、自分の体験したことについて、ある程度、感想を交え、話すことができるようになります。

中級レベルになると、ああ、上手に話せるようになったなあと感心することも
多いですが、「ストーリーテリング」の教材を見せて、「自分の経験として、この通りに話してみてください。」と言うと、とたんに詰まってしまうことがあります。

自分の経験談を自由に話させると、学生は無意識に自分が使いこなせる文型や語彙、表現だけで無難に話していることが
多いからです。

それに対し、ストーリーテリングは話す内容が決められているので、学生にとって難易度が高くなります。

この活動をすることで、まだ会話力が足りないと気づかせることができます。

その上で、自然な表現などを入れていきます。

この練習はたまに行いますが、N 3取得の学生くらいから効果的だと感じています。

ストーリーテリングはN 4、N 3レベルの文型を使うと、自然な発話ができることが多いのですが、学生からはなかなか滑らかに出てこないからです。

N 3に合格した学生はN 2の勉強に専念しがちですが、N 4、N 3レベルの運用力をしっかりつけないといけない、合格した
だけでは使えないということを暗に教えることができるので、ストーリーテリングは優れものだと思います。

タイトルとURLをコピーしました