人は生活を送る上で、多くの人と関わります。
家族、職場や取引先の人間、スーパーや、コンビニ、レストラン、居酒屋などの店員‥。
見知らぬ人とふとしたことで言葉を交わすこともあります。
また、一方通行ですが、テレビやインターネットを通して、多種多様な人間の
発言を耳にしています。
誰にでも合わない人間はいます。
人はえてして不快に思った、または、
自分と合わない人の「言葉」をよく覚えているものだと思います。
そのようなときは、日本語教師としての視点を養うチャンスです。
なぜその言い方に引っかかったのか。
その表現にはどのような機能があるのか。
どのような表現をしてもらえれば、
気に障らなかったのか。
丁寧な表現を使われても、場面に合わなければ、引っかかります。
では、本来はどのような場面で使うのが正解なのか。
私は他者の発言に引っかかったとき、
その言葉の使い方を分析する癖が
いつの間にかつきました。
分析することで、もやもやした気持ちから離れて、日本語の世界に入り込めます。
そして、そこから得た答えは授業に生かすことができるのです。
ちなみに、最近引っかかったのは見知らぬ人の「よかったら、お先にどうぞ。」
本来、他者を思いやる気持ちから生まれる丁寧な表現ですが、全くそぐわない場面で言われたので、びっくりして、反応できませんでした。
そして、ずっと分析してしまいました。
正直、気に障ったのですが、この表現を
使ったセンスには感動しました。
ただ、一緒にいた友人に聞いたところ、
「それほど気にならなかった。」と言っていたので、私が細かすぎるのかなあと
ちょっと反省してしまいました。