N 5レベルの前半から、テキストなどに
短い談話練習が出てきます。
短い会話を交わし、最後は「そうですか。」で終わったり、「それは大変ですね。」で終わったりします。
この練習に慣れてきたら、自分で考えて文を作り、話す練習をよくします。
「そうですか。」の後の部分をブランクにして、内容に合う表現を言わせたり、
「そうですか。」の後に、2行、ときには4行、会話を自由に続けるよう、ペアで考えて、発表させたりします。
これをやると、大抵の学生は「難しい‥。」という顔をしたり、口に出したりします。
特に、日本語学校の初級前半レベルの学生は、まだまだ学校の教職員以外の日本人との接点が少ないので、戸惑いを見せることが多いです。
では、中級になるとスラスラと作れるのか。
このレベルになると、差が出てきます。
日本人の友達がいるなど、社交的な性格の学生は自然な文が作れることが多いです。
しかし、いちばん会話力をつけなければならないのはその逆のタイプの学生です。
不自然な文になったとしても、自分で
考え、日本語の会話を繋げていくことが大切です。
自由な文の発表は本当に楽しいです。
教師も、学生も笑いながら、聞いたり
します。
教師は、自由な文の発表をさせた後は
まずほめてから、フィードバックをします。
もう一つ、大切なことは、
それはいいですね。
大変ですね。
よかったですね。
などの発話時の感情の込め方です。
棒読みの学生がいると、必ず全体にフィードバックをするようにしています。
気持ちを込めて!と、ちょっとオーバーに見本を見せると、皆、笑いますが、
真似をし始めます。
この練習は気になったときはいつでも、
何回でもやります。
外国語を気持ちを込めて話すのは難しいことだからです。