先日、スーパーで店員がお客に
「レジ袋、ご利用しますか。」と言っているのを耳にしました。
「お・ご~します」は謙譲語。自分に使用し、相手を高める敬語です。
この場合、「利用する」のはお客なので、正しくは尊敬語を使わなければなりません。
このような母語話者の敬語のミスは時々、耳にします。
日本語教育では初級後半で教えることの多い敬語。
学生は「難しい。無理。覚えられない。」とぼやきますが、「日本人でも間違えることはあります。間違えてもいいから、実際に使ってみましょう。」と励まします。
また、ファーストフード店での経験。
「ご注文は。」
「アイスティー。」
「アイスですか、ホットですか。」
「……アイスです。」
これは会話になっていませんよね。
マニュアル重視から生じるミスだと思います。
もちろん、これらのミスを指摘することはありません。
ただ、日本語教師は上級以外、語彙や、文型をコントロールして教えるので、 常に、自分の発話をチェックする癖をつけることが必要です。
そのためにも、日本人の話す日本語に敏感になる必要があると思います。
プライベートでも、自分の日本語をチェックする癖が抜けきらないことが多いですが、私は時々、名詞を動詞にするなど、辞書にない日本語を話して、楽しんだりしています。呆れられることもありますが。