先日、ある技能実習生と少し話す機会がありました。
フルタイムで働きながら、7月の日本語能力試験を受けたい、今、自分で勉強していると話していました。
彼の日本語は日常会話が十分話せるレベルで、目をキラキラ輝かせながら、明るく積極的に話してきました。
独学だけでは難しい、どこかでしっかり能力試験対策の授業を受けたい、外国人の友達もほしいと言っていました。
けれど、受け入れ先の企業には日本語の勉強のために、
彼らにお金を出す余裕はないかと思います。
何とかしてあげたいと強く思いましたが、異国で苦労して稼いでいる彼に、お金を出させて日本語を教える気には
到底なれませんでした。
では、無償で教えようか。
少し頭をよぎりましたが、彼一人を教えることは根本的な
解決にはならない、私の自己満足に過ぎないと感じました。
技能実習生として来日し、働いて、お金を稼ぐだけではなく、さまざな理由で、日本語をマスターしたい、だから、頑張って勉強している。
彼と同じような技能実習生がたくさんいるであろうと思いました。
もちろん、働きに来たのだから、最低限の日本語が話せればいいと考える技能実習生もいるでしょう。
それは個人の自由だと思います。
今、日本の経済を支えている多くの技能実習生。
定住外国人に対する日本語教育の機会は国が担保していますが、技能実習生に対してはまだまだ整備されているとは言えません。
せっかく日本に来てくれた彼らの「日本語を勉強したい」という思いを何とか叶えられる社会を構築していかなければならないのではないかと痛感しました。
いつか必ず技能実習生に対する日本語教育に携わりたい
という思いを改めて強く持ちました。