公平性から生まれる授業のメリット 2019年5月7日

教師は学生に公平に接しなければならない。

至極当然のことですが、このことを常に意識して、授業を行うと、別のメリットがあります。

大人数クラスの初級の授業。

できるだけたくさん発話練習をさせて、確認したい。
でも、文型によっては、個別に発表する時間が十分に取れない。

例えば、「~たら」の部分完成練習。前件をS1に提示し、「~たら」に転換させる。後件をS2に自由に作らせ、言わせる。

T:100万円あります→S1:100万円あったら
→S2:車を買いたいです。

このやり方で、次はS3とS4…というように全員に行います。

ひとりに全文言わせるのはもちろんいい練習になりますが、大人数の場合、時間がかかってしまう、当てられた学生が考えている間、他の学生が集中力を失うなどの難点もあります。

2人で1文作成にすると、後件の学生は前件をよく聞いて
いなければ、作成できない、前件の学生はどんな後件を作成するか、気になり、集中します。
他の学生も興味をそそられます。

そして、何より授業のテンポがよくなります。
テンポよく授業をすると、学生の集中力を高めると同時に、発話も増やすことができます。

もう一つの例を挙げます。

大人数クラスでショートスピーチをしたいとき。

この練習も時間の関係で、全員発表が難しかったり、
全員発表すると、時間がかかるので、
聞いている学生がだれてしまったりすることがあります。

けれど、公平性を考えると、全員に発表させたい。

ひとつのやり方として、4,5人のグループを作り、全員にグループ内発表をさせる→代表者をグループで決める
→各グループの代表者が前に出て発表する。

この方法だと、全員発表できるし、代表者の発表も集中して聞きます。

上記の2つの例はオーソドックスな練習方法ですが、
練習方法がワンパターンだな、学生の集中力が続かないな
と感じたとき、「限られた時間内での公平性」の視点から考えてみるのはひとつの切り口になると思います。

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