風邪、インフルエンザの季節がやってきました。
誰にとっても、恐ろしい時期ですよね。
どの職業も同じだと思いますが、発熱しても、体調不良でも、無理をして授業をしなけらばならないことも多いです。授業準備ありきのお仕事ですから、急に休むのはためらわれます。もちろん、緊急時は休むこともあります。
幸い、インフルエンザにかかったことはまだないのですが、いちばんつらかったのは韓国の日本語学校で教えていた頃のこと。
日本語教師になったばかりで、毎日朝と夜、計6時間、教えていました。昼は授業はありませんが、準備をしなければなりません。昼寝も少ししていましたが、体はきつかったです。
ある朝、起きたとたん、左上半身が麻痺してしまいました。原因はストレートネックによる首の痛み、そして、心身の疲労でした。
朝の授業は6時スタート。代講に入れる先生はいませんでした。
死ぬ思いで学校に行き、授業に入りました。
私の首は「はてな」マークに曲がったままです。
そのまま、授業を始めました。
すると、学生たちは「先生、首が、首が…。」と言いながら、笑い始めました。私は内心、「えっ?ここ、笑うところ?」と驚きつつも、深刻に心配されるよりはいいかと気が楽になりました。
結局、その日は4時間教え、上司に泣きつき、帰らせてもらいました。すぐに、鍼灸治療院に行きました。
首の痛みは長引き、「これで私の教師人生はおしまいなのか…。」と、暗澹たる思いがしましたが、幸い、鍼灸治療が少しずつ効き始め、教え続けることができました。
今となっては、若い時に経験したことで、その後、体調管理に気を配るようになったのでよかったと思います。
周りを見ても、いろいろ抱えながらも、上手に自分の体調管理をされている方が多いです。
体調不良時は、やはり通常の授業より頭の回転が鈍いと感じることもありますが、それは仕方ないかなと思います。
反対に、精神的につらいことがあったときは、学生の明るさにつられ、元気になったりします。
体調不良は、学生に悟られたくないので、いつも通りを心がけるようにしていますが、一度、本当にしんどかったとき、おしゃべりが止まらない学生たちに、「今、病気なので、お願いだから静かにして。」と言ったことがあります。が、ある学生から「先生、病気?死んじゃうの?」と真顔で言われ、また笑ってしまいました。
結局、どんなときも学生に救われている気がします。