昨今、よく耳にする「やさしい日本語」という言葉。
これは外国人に対して、日本人が「やさしい日本語」を
使用するようにしようという意義のある試みです。
既に、市役所などのお知らせや案内、
災害時の対応マニュアルなどで用いられ始めています。
また、医療現場に取り入れる必要性もあると論じられて
います。
やさしい日本語について簡単にまとめると…
1.難解な漢字語を易しい言葉に言い換える
例:捺印してください。→ハンコを押してください。
2.カタカナ語をなるべく使用しない
(特に、英語がわからない非漢字圏の外国人に対して)
例:インフォメーション→情報、案内
3.縮約形をなるべく使用しない
例:置いといて・持ってって・行かなくちゃ…
4.一文を短くする
5.発音を明瞭にわかりやすく、ゆっくり話す
上記に挙げた内容は、日本語を教える際、教師が行っている語彙・文型のコントロールです。
0レベルから教える場合、未習の語彙や文型を避けて、発話しなければなりません。進度に合わせて、既習の語彙や文型を使用し、発話するようにします。
学生の進捗状況に合わせて、教師の日本語も変化していくのです。
外国人が日本で生活するためには様々なルールを学ばなければなりません。
留学生や技能実習生など、そのルールを教えてくれる機関がある外国人はまだいいですが、日本に住んでいる外国人の中には学ぶ機会の少ない方もいます。
ルールを知らないことから、誤解や軋轢も生じます。
やさしい日本語が広がっていくことは日本人にとっても、
外国人にとっても、プラスであると思います。
やさしい日本語について、中学校の授業などで学ぶ機会が
あれば、外国人と共存していく日本社会にとって、
非常に役立つと感じています。