私が通っていた時代は初級、中級の授業について学びました。
オーディオリンガルとコミュニカティブアプローチを組み合わせたスタンダードな直接法の教え方です。
構造シラバスのテキストを使用しました。
また、初級に入る前のサバイバルジャパニーズの教え方を場面シラバスのテキストで学びました。
修了後、留学生教育、ビジネスマンなどのグループレッスンにすぐに生かすことができました。
けれど、今は学習対象者のニーズが細分化していっています。
私は経験を積みながら、日本語能力試験対策、就労を希望している在住外国人、
介護職をしている外国人に対する日本語教育などにも携わるようになりましたが、教師不足の今、養成講座にこれらの教え方も取り入れた方がいいのではないかと感じています。
留学生対象のメインテキストの教え方は
基本を学ぶという点で必須だと思いますが、それ以外に‥
海外の技能実習生希望者や、国内の留学生に対する日本語能力試験対策に特化した教え方
入国後の技能実習生に対するコミュニケーション能力の向上に特化した教え方
介護職の技能実習生に対する現場における介護職、利用者さんとのコミュニケーション能力の向上に特化した教え方
就労を希望する在住外国人に対する
場面シラバスなどを用いた教え方
外国由来の児童・生徒に対する教え方
これらは全て授業の進め方と教師に求められるスキルが変わってくると思います。
全てを養成講座で学ぶのは難しいかもしれませんが、選択制にしてもいいのではないでしょうか。
現状、日本語教師に求められているスキルを考えると、経験を積みながら、携わっていくというような悠長なことを言っていられないのではないかと思います。
養成講座でそれぞれの教え方の基礎を
学んでおくことは大切になると思います。
それぞれの分野に携わってきた日本語教師が養成講座で教えれば、効率的に教え方が学べるはずです。
せっかく時代が日本語教師を求めているのですから、それに応えられる人材の育成が急務になると思います。
介護の日本語の教え方の講座など、学習対象者に合わせた現役日本語教師向けの講座があることは知っていますが、日本語教師養成講座に組み込んでしまえば、
プロとして教え始める際、役に立つ、
また自分のやりたい分野も見えやすいのではないかと思います。
自身の経験を振り返ると、日本語学校などの大人数対象の留学生クラスで教える経験が非常に役に立つと思いますが、
それと並行して携わる、またはその経験を経た上で、他分野の日本語教育に専念するといった多様性が求められていく
気がしています。