アルバイトをしている介護施設を紹介してくれた知人が、「ユマニチュード入門」という認知症ケアの本を貸してくれました。
とても勉強になりました。
施設でアルバイトを始めてしばらくは、認知症の方に
どのような対応をしていいのか、全くわからず、戸惑い
ました。
介護職の方の対応を真似することから始めました。
一口に認知症といっても、症状は様々で、また、常に症状が出ているとは限りません。
素人の私が感じたのは、利用者さんの性格と認知症の症状は関連性があるのではということです。
利用者さんの性格がわかるようになるにつれて、対応するのがそれほど苦ではなくなりました。
日本語教育も同じですが、大切なのは相手の立場に身を置いて対応することだと感じています。
普通に会話をしたり、何か頼まれたりしたときも、自分が利用者さんの立場だったら、こうしてほしいな、このような言葉をかけてほしいなと考えて、対応するようにしています。
同じことを言われても、利用者さんの性格に合わせて、
私の言動も変わってきます。
「ユマニチュード入門」を読んで、あ、あの対応の仕方は正解だったなと思う部分もあれば、新たに学んだことも
たくさんあります。
ただ、「ユマニチュード」は理想的な認知症ケアだと思いますが、激務である介護職の方、家族の介護をしている方にとっては、実践したくても、全て行うのは難しい面も
あるのではと正直、感じました。
私はあくまで介護補助であり、常勤でもない。
だからこそ、できる仕事の範囲内で、実践していきたいと
思っています。
「人間相手」という点では介護職も、日本語教師も同じ
です。
全く違う仕事のように見えて、重なる部分があり、どちらの仕事にも生かせると思うことが多々あります。
ひとつ違うのは、施設の利用者さんは人生の大先輩であるということ。
交わす会話から、奥深さを感じることがあります。
また、時に、包み込むような優しさに癒されます。
尊敬の念を感じることも多いです。