読解 初級から養う論理的、批判的思考力 2018年11月12日

初級のメインテキストには、たいてい読解問題がついています。

問題形式は大意取りが多く、それに加えて、トピックに関する学習者自身の経験を話したり、自国について話したりする活動などがあります。

最近、日本語教育に関する本を読んで、読解力を養うためには、初級のうちから論理的思考力、批判的思考力を養うための工夫をしていかなければならないことを強く意識づけられました。

初級から、テキストの読解問題を個々に解かせるだけではなく、ピア・リーディングをさせたり、教師自身が読解問題をアレンジして、一部を予測させる問題に作り変えたり、論説文や、アンケート調査の結果などの読解文であれば、批判的な視点も持たせつつ、グループで意見交換をさせたりするなどの活動を取り入れていくことが大切だと改めて感じました。

これは日本の学校教育でも言われていることですが、単なる「能動的な読み方」だけでは、その先にある大学での教育についていく力が十分に養われない。困るのは学生です。

中級以上になると、生教材を取り上げたり、複数の文章を比較しながら読んだり、論説文を読んで、筆者の意見についてどう思うか、学生同士で意見交換をしたり、書くことに結びつけたりするという活動は行われてきたと思いますが、教師自身がそのような活動の目的をしっかりと認識し、積極的に取り入れていくことが大切だと思いました。

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