やりもらい補助動詞の話を以前しましたが、同じやりもらい補助動詞でも、この文型は要注意です。
丁寧な形として後で出てくる
「~てさしあげます」も同じです。
使い方が難しいです。
この文型には「押しつけがましさ」を与えるニュアンスがあるからです。
テキストにはあるので、導入しますが、練習はさらりとします。
自分がした行為を、この文型を使って、相手に直接話すと、相手の気分を害することがあります。
「押しつけがましい」は、初級には難解な語彙なので、場面を出して
演じたり、いろいろ工夫して理解させます。
ただ、使わない文型なら、文型として存在しません。
どんなときに、自然に使うのか、
考えておきます。
相手に直接あまり言わないなら、
間接的に、他の人に自分がしたことを話すときには使うのか、
どんな関係の人には使うのか。
親しい間柄では直接、使うこともあるのか。その場合、どんな場面か、
どんな気持ちのとき言うのか、
何か伝えたいのか、冗談っぽく言うのか。
いろいろ考えていくと、使う場面が浮かんできます。
自然に使う例も学生には紹介します。
ただ、初級の段階で、使いこなすのは難しい。ですから、練習はさらっとします。
自分が言われたとき、ニュアンスが理解できればいいと思います。
ニュアンスは言葉だけでなく、相手の口調や、態度で伝わりますから。
この文型を上手に使いこなせている学生には、上級でもあまり会ったことがありません。
使いこなせていると、すごいなと思います。
日本人でも、この文型を連発されると、ちょっと…と思うことがありますよね。
語彙もそうですが、使用文型と理解文型を分析して教えることも大切です。
レベルによって、変わってくる場合もあります。