「日本語教師?じゃあ、英語が話せるんですね。」と言われることがあります。
確かに、日本語教師は海外滞在経験の
ある方も多いです。
英語や、中国語、韓国語や、フランス語など、1か国語、中には2か国語、
堪能な方もいらっしゃいます。
でも、ほとんど外国語が話せない先生もいらっしゃいます。
多国籍クラスを教える場合、学生の
共通語は日本語です。
日本語学校で、授業中、教師が日本語以外を使うことはまずありません。
外国語ができる先生も、できないふりをします。
韓国にいた時も、ノンネイティブの先生がいる中で、日本人教師がいる意味を考えると、韓国語を使うことはありませんでした。
もちろん、外国語ができるに越したことはないと思います。
外国語を学ぶことで、日本語との構造の違いや、母語の干渉を経験し、日本語を教えるときに生かせます。
また、プライベートレッスンや、同国人だけのクラス、英語が共通語のクラスなどで、媒介語で教える条件の仕事があれば、対応ができます。
ただ、日本語教師にとって、いちばん
大切なのは日本語を教えるスキルです。
まずは、自分の日本語力を高めること、そして、教えるスキルを身につけなければなりません。
通訳、翻訳などの仕事も、大切なのは
日本語力と、よく言われます。
ロシア語通訳として活躍され、多言語をマスターされていた、故米原万里さんのエッセイを読んでも、すばらしい日本語力に圧倒されます。
海外経験や、外国語の習得経験から、
日本語教師を目指す方も多いです。
それは、すでに、ひとつの強みだと思います。
そこから、更に自身の日本語力を鍛え、教えるスキルを身につければ、日本語教師として活躍の場が広がると思います。