海外は日本と教え方が違うという話をしましたが、実は、国内の日本語学校も、学校によって、個性があります。
基本的な教え方の流れは大体同じだと
思います。
特に、初級は導入→文法説明→ドリル
→応用練習。
でも、その他の部分で違いが出てきます。
経験からいうと…
初級のテキストを授業では開かず、
自分で流れを組み立てて教える
逆に、テキストの練習問題で、指定された問題は授業に組み込んで、練習する
初級の応用練習を特化して、既習文型を
使った応用練習のみの時間を別に作る
中級まではボトムアップ、中上級からはトップダウンで教える
上級もボトムアップで教える
宿題、テストなどは自作する
宿題、テストなどは学校で用意されたものを使う
カリキュラムがしっかり決められていて、それに従って教える
カリキュラムはあるが、中級以上は、授業で進んだところまでやり、次の日の
先生に引き継いでいく
上級になると、生教材の読解で、など、担当教師に教材の選択も任される
日本語能力試験対策の文法など、1冊のテキストを複数の教師が担当する
逆に、ひとりの教師が担当し、担任と
相談の上、担当した教師がカリキュラムを作成して教える
学生と教師の距離感も学校によって、
違う
いちばん戸惑いが少ないのは、自分の
勉強した養成講座の学校で教えることだと思います。
それ以外の学校に行くと、違いが出てきます。
それは、その学校で培われてきた教え方だと思います。
私はいくつかの学校を経験し、慣れるまでは戸惑ったり、疑問を感じながら、
教えたこともあります。
けれど、日本語学校はチームで教える
ので、自分だけ違うやり方をすると、
学生が戸惑ってしまいます。
大切なのは合わせること。
そして、経験を積んでいくと、決められた範囲の中で、自分の個性を生かした
活動を取り入れたり、やりたいことを
提案できるようになっていきます。
日本語学校も、学生の国籍の変化などにより、教材や教え方の工夫をしていくので、ずっと同じ教え方というわけでは
ありません。
私は今まで経験してきたこと全て、
ひとつも無駄なことはなかったと思います。
ひとつの日本語学校で、ずっと教え続ける先生、掛け持ちで教える先生、それは
その先生の自由だし、自分で決めればいいと思います。
自分には合わないと思ったら、辞めて
他の日本語学校や、機関に行くのも自由です。
教えていくうちに、自分の方向性が固まってくるのではないでしょうか。