日本語ほど難しい言語はない? 2018年4月30日

「日本語は世界でいちばん難しい言語だと思う。」

日本語教師をしていると、しばしば言われる言葉です。日本人に。

私は世界の全ての言語を知っているわけではありませんが、経験上、そうは思いません。

外国語というのは、母語との比較において、学びやすさ、学びにくさがあるとは思います。

例えば、日本語と韓国語は互いに学びやすいと言われています。

語順が同じ、助詞の使い方や、音読みの語彙の発音が似ているものが多い。

事実、韓国語を短期間でマスターする日本人、日本語を短期間でマスターする韓国人をたくさん見てきました。

自身の経験で言うと、中国語は高低アクセントをマスターすれば、日本人にとって、割と学びやすい言語だと思います。

中国人から見ても、漢字を使用するという点で、日本語はとっつきやすいと思います。
非漢字圏に比べて、特に、中級以上になると、中国の学生には有利になると感じます。

また、英語は学校教育で取り入れられていること、外来語として多くの英単語が使用されていることで、
やはり日本人にとって、学びやすいと言えるのではないでしょうか。

アジア圏の学生で、英語教育を受けていない学生もいます。そうなると、英語は通じません。

外国語を学ぶことは、母語ではないという点において、難しいのは当たり前。

けれど、最終的には、学ぶ人の
目的、必要性、モチベーション、
母語力(母語力以上の外国語力は身につかないという説は納得できます)、そして、何より本人の努力などで、到達度に差が出ると
思います。

学生の立場に寄り添うことは教師として大切ですが、教師自身が、
日本語はとても難しいという意識を持たないほうがいいと思います。

国籍を問わず、日本語を流暢に操る外国人はたくさんいますから。

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