新人教師が授業見学をするときに見るべき点とは 2018年10月23日

新人の先生に、自分の授業見学をされる際、事前に伝えておくことがあります。以下に述べます。初級の場合です。

自分が教えるなら、どのような流れ、構成で教えるか、略案を作っておくこと

導入→規範→ドリル→応用練習の全体の流れ、テンポを見ること

学生の指名の仕方、フィードバックの仕方を見ること

以上です。そして、最後に、冗談めかして、「私のキャラは見なくていいからね。」と添えます。

キャラとは教師の個性です。
見学に入るのは中堅~ベテラン教師の授業だと思いますが、経験を積むことで、自然に教師の個性が授業に反映されるようになってきます。

例えば…文法や語彙を説明する際、演技力を用いながら、教えるタイプ。絵が上手で、さらさらと即興で絵を描いて理解させるタイプ。いつも笑顔で、柔らかい雰囲気で学生をリラックスさせることができるタイプ。普通の教師には真似ができない流れるようなスピードで、学生を惹きつけ、テンポよく授業を進めるタイプ。

教師の性格や、特技に起因する、いろいろな個性があります。
新人教師が見学したとき、その「個性」に引き込まれてしまうと、圧倒されて、肝心の「授業の流れ、骨組み」を見るのが疎かになってしまうことがあります。
また、「私にはできない…。」と落ち込んだりします。

でも、教師の個性は経験を重ねるにつれて、形成されていくもの。真似のできる部分と、真似することのできない部分がありますが、それでいいのです。

自分の個性は自然とわかるようになります。教師が全て同じ個性だったら、つまらない。

専任として、教師研修を担当していた頃、新人教師と一緒に、いろいろな先生の授業を見学したことがありますが、
後輩の先生方の個性豊かな授業に感動していました。
でも、コピーはできません。個性が違いますから。

新人教師が授業見学する際、「個性」に感動するもよし、憧れるもよし、でも、見学される教師が見てほしいのはベーシックな授業の流れだということを忘れないようにしてほしいなと思います。

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