初級のクラスも名詞文、動詞のます形が入り、助詞もいろいろ出てきました。
学生にとっても、だんだん難しくなってきます。
新出文型の導入は場面と例文で理解させますが、文型の機能によって、導入にかかる時間は違います。
例えば…
もう東京へ行きましたか。
…はい、もう行きました。
…いいえ、まだです。
一見、わかりやすい文型に見えます。学生に質問しても、すぐに答えが返ってきます。
ところが、導入し、少し質問した後で…
きのうの晩、日本語を勉強しましたか。
と質問すると、「いいえ、まだです」と答える学生が出てきます。
ここで、未完了で答える場合と、
そうでない場合の質問をいくつか
提示し、学生に違いを理解させます。
それを確認しないで、
「もう~ましたか」のドリルに進んでも、非文は出て来ません。
教師から既習文型との違いを出す
必要があるのです。
これは1つの例ですが、初級といっても、文型の分析はとても大切です。
そして、このような文型は、その後もミスが出る可能性があるので、
そのつど説明し、定着を図ります。