慣れてはいけない 学生の発音 2018年9月13日

日本人が英語を話すとき、Rの発音がうまくできないというのは有名な話です。

同じように、外国人が日本語を話すとき、母語の干渉による発音の悪さで、日本人に話しても通じない!と、よく学生に嘆かれます。

また、「きって」の小さい「つ(促音)」や、「おばあさん」の「あ(長音)」、「しゅっちょう」の「しゅっ(拗音+促音)」などは、国籍を問わず、苦手な学生も多いです。拍感覚が難しいのです。

教師も、初めて教える学生の発音が正確ではないと、何を言っているのか、聞き取りに苦労し、聞き返したりしますが、その学生に慣れてくると、聞き取れるようになってきます。

でも、実は慣れてはいけないのです。

そうすると、「先生には通じるのに、他の日本人には通じない。」という事態に陥ります。

学生に慣れてきて、または、教師として経験を積み、学生の言いたいことがすぐ推測できるようになっても、明らかに発音に難があるときは、聞き返すことで、学生に気づきを与えなければなりません。

もちろん、大人数のクラスなどで、特定の学生の発音を何度も直すと、委縮して発話できなくなってしまうので、そういうときは直す回数を減らしたり、クラス全体で練習するように持って行ったりします。

日本語に限らず、外国語は発音が正確だと、とても上手に聞こえますよね。そういった意味でも、発音練習は0レベルから欠かせないと思います。

自身の経験では、中国語を少し勉強したことがありますが、高低アクセントが苦手で大変でした。
実際に中国に旅行した時、発音の悪さで、なかなか通じず、落ち込みました。

日本語もアクセントがあります。例えば、「雨」と「飴」。アクセントが違うと、別の意味になりますね。アクセント練習も0レベルから取り入れたほうがいいです。

教師は、学生の不正確な発音に慣れてはいけないということを常に忘れてはいけないと思います。

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