日本語学校で「みんなの日本語」を使用していますが、文型によっては、何十回、教えても定着の悪い文型があります。毎回、工夫してみるものの、私自身も消化不良になります。
その一つが、「(疑問詞)+か、~」「~かどうか、~」です。使わなくても文が成り立つ。でも、使いこなせれば、より自然な表現となる。
例えば、「会費はいくらですか。」と尋ねるより、「会費はいくらか、教えていただけませんか。」と尋ねたほうが、流暢さを感じます。ただ、文が長くなるので、初級レベルでは定着はあまりよくないです。
学校の教え方が少し変わり、練習B、Cにこだわらなくてもよくなりました。もちろん、練習B、C以外のドリルや応用練習も今まで入れていましたが、かなり自由度が増しました。
せっかくのチャンスなので、場面シラバスを取り入れてみようと思い、授業をしてみました。
ドリル練習はテキストの骨だけもらい、学生に合わせたキューに変え、数を絞り、応用練習は学生が実際に使える場面を想定し、会話練習を何パターンか、行いました。
かなりそぎ落とし、場面で使えるようになることを目標としました。結果、取り組みはよかったです。ただ、定着がよくなるかどうかは、今後の学生の発話を聞いてみなければわかりません。
学生には、「使って話すと、より自然な日本語になる。おっ、上手だなあと、日本人は感じる。」ということを何度か繰り返し話し、意識づけを行いました。
学校により、「ここはしっかり練習して」というような方針がありますが、自由度が増すと、ある意味、教師の負担は増えますが、いろいろ新しい挑戦ができるのでおもしろいです。たとえ失敗しても、やってみよう精神で、いつも教案を作成しています。