学生から学ぶ海外事情 2018年10月25日

「飽きる」という言葉と無縁の日本語教師というお仕事。その理由のひとつに、学生から聞く海外事情があります。

旅行に行っただけでは見えない、その国の文化や習慣、
流行を、授業の中の活動や、休み時間の雑談などを通して、知ることができるのです。本当におもしろいです。

例えば…

「好きな有名人は?」と聞くと、韓国のアイドルの名前が出てくる。日本以外のアジアの国々でも、韓流ブームなのだと実感しました。昔はSMAPの名前が出たものですが。

アジアの学生はたいてい日本のアニメを母語で見て、育っている。「ドラえもん」はもはや世界の共通語のようです。他にも、ワンピース、ちびまるこちゃん、
クレヨンしんちゃん、名探偵コナン、そして「ピカチュウ」も有名です。

イスラム圏の学生からは、イスラム教に基づく生活習慣について教えてもらいます。

他にも、日本との物価の比較、食習慣、学校教育、気候、恋愛・結婚事情、就職事情、家族や、仕事に対する考え方など、本で読んだだけでは見えてこない生の声を聞くことができます。

もちろん、時代とともに、それらも変化していきます。
大学生のとき、中国を旅行したことがありますが、北京の道路の自転車の数に圧倒されたという話をしたら、「いつの話ですか。今は違います!」と、中国の学生に怒られました。

ところで、日本に来た留学生が驚くのは何だと思いますか。

それは、日本人の仕事に対する真面目さと厳しさ、時間をきっちり守ること。また、特に、アジアの学生は友達との距離感に驚くようです。自国はもっと距離が近いと。それが冷たくも感じるようです。

日本事情を教えつつも、教師もたくさん学ぶことができる。本当に興味深い仕事だと思います。

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