学生からの教師に対するクレーム 2018年10月17日

教師が恐れているもの…それは学生からのクレームではないでしょうか。

新人の頃、クレームが出ていないか、心配で、よく教務主任に確認していました。

自身が非常勤の立場、また、専任の立場で担任をしていた頃は、学生から他の教師に対するクレームを聞いたことがあります。

クレームは2種類あります。ひとつはその学生が個人的にその先生と合わない場合。もうひとつはクラスの複数、目安は3名以上の学生からクレームが出た場合。対処が必要なのは後者です。3名からクレームが出たら、その倍くらいの学生、若しくは、それ以上の学生も同じ不満を抱いている場合が多いです。

クレームが出た先生には、担任として、そのことを伝えて、その先生の気持ちも聞きます。その上で、必要であれば、その先生の授業を見学し、フィードバックを行います。担任が見学している様子を見て、学生も、ちゃんと自分たちの声が伝わったと安心します。

ただ、クレームが出たからといって、ダメな教師だと落ち込むことはありません。むしろ、自分を見つめ直す絶好のチャンスです。完璧な教師はいませんから。

私はクレームが出たと間接的に聞いたことはありませんが、学生は担任でなくても、親しい先生にはよく本音を言います。そして、その先生もあえて「クレームが出てるよ。」とは言わないことが多いので、耳に入らなかっただけかなと思っています。

ただ、学生に直接、言われたことはあります。
フィードバックの仕方が厳しい、授業中、笑顔が少ないなど。
言われたときは、まだ若く、ショックのほうが大きかったですが、後で冷静になり、反省させられました。
授業と準備に忙殺され、疲れ果てて、学生の姿が見えなくなっていた時期です。

それに気づいてからは、あえて授業を減らし、他の仕事とかけもちしながら、1回、1回の授業を大切に教えるようにしていました。一年くらい続けました。

外国人だから、教師にもはっきり意見を言うだろうと思ったら、それは大きな間違いです。
教師は「教室の王様」なのです。クレームは言いにくいものです。

経験を積んでいくと、学生たちが授業のカリキュラムに対して、不満があるとき、表情から読み取れるようになってきます。
その場合は、その不満が正当だと判断したら、役職などに相談した上で、許される範囲でアレンジし、学生の希望に寄り添うようにしています。

教師にとって、学生は、教師に成長のチャンスを与えてくれる貴重な存在なのです。

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