母語でもありますが、外国語の言い間違い。
私は恥ずかしい経験があります。
昔、中国を旅行したときのこと。
エレベーターの中で、中国人の足を踏んでしまった私は、「すみません」と言うつもりが、思わず「謝謝」と言ってしまいました。
しかも、間違いに気づかず、隣にいた友達に指摘され、慌てて言い直しました。
足を踏まれた方は怪訝な顔をしていました。
これ、母語では普通しない間違いですし、万一、間違えても、すぐに気づく
はず。
ここに外国語の難しさがあると思い
ます。
母語では語彙とその意味が明確に結び付いている。でも、外国語はある程度の
レベルに達するまで、語彙が記号のように、背景を持たずに出てきてしまうことがある。
この恥ずかしい話は学生にすることも
ありますが、笑い飛ばされた後、学生自身の似たような経験を話してくれることもあります。
でも、失敗のいいところは2度と間違えなくなること。
中国語の、特に発音の難しさに挫折した私ですが、中国語の「すみません」は
一生、忘れないと思います。