ゼロレベルと語彙のコントロール 2018年4月26日

ゼロレベルは教師の語彙のコントロールがかなり必要です。

国である程度、勉強してきている学生もいますが、大人数クラスでは差がありますから。

新しい語彙や文型の導入は、絵カードや、場面、教師の実演、限られた語彙を使った説明などに絞り、混乱させないようにします。

けれど、全く未習表現を使わないかというと、そうではありません。

例えば、私は表現を説明するために、「これは丁寧です」と、よく
言います。丁寧の意味は学生はわかりません。例文をたくさん出して、わからせます。

その後も、丁寧な表現が出てくると、使います。また、例文を出します。

学生は、1回目で大体意味がわかります。2回目くらいからは、皆、
頷いて聞いています。

また、指示する言葉の、
「立ってください。」
「ペアで練習します。」
「発表したい人!」など、ジェスチャーつきで、何度も発話して、
やらせると、しだいに意味を理解していきます。

褒める言葉の「いいですね」
「上手ですね」

よく使う形容詞「かわいいですね」
「高いですね」「安いですね」
「寒いですね」「暑いですね」
なども、授業の流れで、あえて口にします。

まだ、名詞文しか習っていませんが、後で勉強する語彙や文型の布石です。

気をつけることは、指導項目の導入に、未習表現を使わないこと、
自然な流れの中で、学生が理解しやすい場面で、さりげなく入れることです。

慣れないときは無理に入れる必要はありません。ひとつ間違うと混乱しますから。

何度も教師が繰り返し発話することで、理解できるようになる学生、
気になるなあと思っていたら、後で勉強して、納得する学生、国で勉強した記憶がよみがえる学生など、
さまざまです。

同時に、習った文型、語彙も、使わないと忘れるので、何度も繰り返し確認することも大切です。

日付を勉強したら、後日、
「今日は何月何日ですか。」と、
聞いてみるとか。

根気強く、繰り返し少しでも復習を
入れていくことで、定着を図り
ます。

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