会社員の頃、英会話スクールで、ネィティブの先生が比較級を導入したときのこと。
全部で6人くらいの学生を立たせ、
「~さんは~さんより背が高い」と、
学生に発話させ、意味を確認していきました。
私は背が低いので、いちばん最後に残りました。その時、自分でも思いがけず涙が出てしまいました。
先生はびっくりして、私をフォローし、私も逆に先生に申し訳なく思いました。
今の私の身長は151センチです。
でも、この身長になるまで、子どもの頃から並外れて小さく、ずっとからかわれたり、笑われたり、コンプレックスを持っていました。中学1年で128センチでした。
英会話の授業で、自分でも予想外でしたが、この記憶がよみがえってしまったようです。
この経験は自分が教師になってから、
とても役に立ちました。
学生もどんなコンプレックスを抱えているかはわかりません。
少なくとも、授業で容姿にかかわることを教師から提示しない。語彙として教えるときも、細心の注意を払う。
学生から話題にしたり、他の学生を悪気なくからかうこともありますが、さりげなく、その学生をフォローしつつ、話題を変えたり。
今は痩せすぎの私ですが、太っていた頃もあるので、この話題も自分の話にすり替えたりします。
学生も教師も、親しくなると、悪気なく
いろいろ言い合うようになり、それが楽しい雰囲気作りにつながったりしますが、超えてはいけないラインを意識しないといけないといつも思います。
小さかったり、太っていたり、いろいろなコンプレックスが役に立ってよかったです。
もちろん、そういうコンプレックスがなくても、教師は自然に配慮されていると思います。