「できない学生」って? 2018年8月26日

大人数クラスで教えていると、当然、レベル差はあります。授業態度のあまりよくない学生もいます。

教師は何とか日本語力を伸ばしたいと思い、懸命に教えます。でも、なかなかうまくいかない。

そんなとき、自分が苦手だったこと、頑張っても結果がついて来なかったことを、教師は思い出さなければならないと思います。

40前に、絶対、取りたくなかった免許を取らざるを得ない状況になり、いつも教官に叱られ、泣きながら、自転車でうちに帰ったことを思い出します。がんばっても、下手で…。その時、学生の気持ちがわかった気がしました。

日本語を学んでいる外国人が全て、語学が得意なわけではない。努力しても、伸びない学生もいる。努力ができない学生もいる…努力も才能のうちですから。日本の生活が合わず、ストレスで疲弊している学生もいる。ひとりひとり状況は違います。

表面の態度だけではわからない悩みを学生は抱えています。ひとりひとりと話してみると、ああ、そうだったのかと気づかされ、その学生に合わせた言葉がかけられるようになります。

「こんなに頑張って教えているのに…」という気持ちを持ってしまったら、学生に必ず伝わります。

…と、こんなことを言っている私も、過去の教師としての自分を振り返ると、反省していることがたくさんあります。失敗を通して、教師も学んでいくものだと思います。

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